田中内科クリニック
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COPD(慢性閉塞性肺疾患)


慢性閉塞性肺疾患(以下COPD)とは何でしょうか?
ガイドラインの定義によれば
「有毒な粒子やガスの吸入によって生じた肺の炎症反応に基づく進行性の
気流制限を呈する疾患」
とされています。難しいですね。私はそんなの吸ってないよとおっしゃる方も
多いでしょう。でも有毒な粒子やガスって何でしょうか?
それは排気ガスなどの大気汚染、タバコの煙などです。ですから
ほとんどの人が毎日吸っているんです。
特に喫煙(受動喫煙も含めて)は最大の原因なのです。
喫煙している人の10〜20%はCOPDになると言われています。
COPDが問題なのは、この病気が世界的に増加しているのです。
そしてじわじわと進行して正常には戻れないのです。
特に喫煙をする人は喫煙開始20年ぐらいしてから徐々に息切れしやすくなり
慢性の咳や痰がでるようになります。それでも喫煙を続けると
更に進行し、酸素を吸わないと生活できなくなります。
肺はスカスカとなり正常な機能が著しく低下いたします。
このスカスカの肺はもとには戻りません。ただし禁煙をすることで更に悪化することを
防ぐことはできます。少なくとも喫煙する人は一度は肺機能検査を受けてください。
COPDは肺機能検査で症状がなくてもある程度わかります。
肺機能検査でCOPDの兆候がある方は、最低でも40代前半までには禁煙をしたほうがいいでしょう。
COPDの治療はまずは禁煙です。根本的な治療はありませんから、悪化しないようにすることが
大事です。その他の治療は肺の気流制限を緩和することが主になります。気管支を拡げるお薬を、
内服したり、吸入したりいたします。
また、呼吸を楽にするために、腹式呼吸や口すぼめ呼吸の指導を行います。地味ですが
将来的には意外と効果あります。これを徹底されることで、将来酸素吸入を回避できることもあります。
長年喫煙をされている方や最近息切れをしやすくなった方は
一度呼吸器専門医を受診してください。
当院でも予約なしで肺機能検査など受けることができます。
ご相談下さい。